いよいよ心待ちにした瞬間がやってきた。Babyの誕生。51歳にして第一子。
10月19日に妻が可愛い女の子を出産し、私もお産に立ち会うことができた。
思いのほかスピード安産となり、少しびっくりしたけれど、改めて考えてみれば、今まで準備してきたことの結果があらわれてくれたと捉えることができた。
生まれてくるのはもう数日あとだろうと、勝手に捉えていたのだけれど、突然その瞬間はやってきた。仕事を終えてスマホを見ると、妻から、破水して病院に着いた、と夕方の6時半ころに連絡が入っていた。
私が病院に着いたのは、夜の9時前。病室に入り妻の顔を見ると、陣痛による痛みがすでに進んでいることが想像できた。妻は「がんばって独りで来たんだよ」と言い、少し涙ぐむが、感傷にひたる暇もなく、次から次に現れる陣痛に耐えていた。
陣痛が現れる間隔は本来、10分とか5分とかあるのだろうけど、妻の場合はその間隔が1~2分だったような気がする。そうこうしているうちに助産師の方が、お部屋を移りましょうと言い、病室を出ることになった。
廊下へ出てすぐに陣痛がまたやってきて、痛みに耐えかねて廊下にしゃがみこむ妻。その姿をみて、ゆっくりでいいよ、と声をかけたけれど、かける言葉はその他に見当たらないし、ただ身体を支えることしかできない。
どんな部屋に移るのか考える暇もなく、着いた場所は分娩室だった。おそらく妻が病院に着いてから3時間弱。看護師さんに簡単に説明を受けたけれど、展開の速さに要領を得ていない自分がいた。
奥さんがいきむときはテニスボールをこう門に当ててあげてください、って助産師さんは言ってくれたけど、妻は手でそれをさえぎるようなしぐさをする。それならと、私は、陣痛が少しでも楽になればと思い、妻の腰や仙骨に手を当てながら簡単にエネルギーワークをしていくことにした。
陣痛が落ち着く間隔はもうほとんどなくなっていて、妻は、引き続きやってくる尋常ではないであろう痛みに必死に耐えている。30分後にまた診察しに来ますね、と言い残して分娩室を去っていった助産師さんが、少し早めに戻ってきた。
妻の様子を一通りみて、早ければあと1時間くらいで生まれるかもしれません、といってまた部屋を出て行った。妻の他にもお産がする方が何人かいるようで、スタッフの方たちも少し忙しそうだ。
妻を襲ってくる陣痛の強さがクライマックスに辿りついていたころ、助産師の方が分娩室に戻ってきた。そして私に、お産の用意をしますので、旦那様は少し外でお待ちくださいと言って、慣れた動きでお産の準備に取りかかり始めた。
分娩室の外で待っている時間はおそらく10分もなかったかもしれない。それでも、それ以上の時間に感じて、先に生まれてしまうんじゃないかなんて考えたりもした。
そして、分娩室に呼ばれて中に入ると、そこは、先ほどまでの雰囲気とはまったく違う。まるで神聖な空気が漂っているかのような感覚を受けた。お産に立ち会う男性の医師の方がすでにいらしていて、その方が醸し出す雰囲気がお産がクライマックスに近いことを容易に想像させてくれた。的確に助産師の方に指示を出し、最後の力を振り絞りだす妻へ後押しする言葉を、明るくそして強くかけてくれていた。
もう頭が出てきたからもう少しだ! なんて先生が言ってくれて、えー! って声に出さずも私は内心、少しびっくりしていたのだけど。時間にしたらどれくらいだったろうか。
はい! 生まれたよー!! 今、見せるからね、と先生が言って、妻の足元から赤ちゃんが顔を出した。身体全体が生々しい、生まれたばかりの赤ちゃん。
この瞬間は興奮して、または感動して涙を流すか。なんて思ったりしていたのだけれど、あまりにも想像を超えた展開の速さだったからか、心がすごく動くというよりかは、流れのままに妻と一緒にお産を体験する、という感じであった。
それでも私にとっては、かけがえのない体験となった。陣痛に耐える妻の姿は、想像を超えていたし、スピード安産だったとはいえ、男性に代われるものではないことが容易に想像できた。
ありがとう。
そして、本当におつかれさま。
お産を終えた妻にかける言葉は、もうこの2つしか出てこないくらいだった。
すべてが順調に進んだからこそ言えることなのだけれど、私自身は妻のスピード安産をある程度予測していた。なぜなら、それ相当の準備を事前に妻がしていたから。カウンセリングアイアムの手法を使って自分自身を見つめ、内側にとり残されているネガティブな過去の感情(インナーチャイルドなど)を癒やし続けてきた。妊娠、出産に至るまで、妻の場合は5年ほどかけてきたのだ。
他のブログでもその様子を簡易的に紹介してきたが、潜在意識に埋もれているトラウマなどを癒やしていくと、心身の状態は、確実に調整されていく。妊娠に至るまでは、妊娠がしやすい身体の状態になっていくし、出産に向けては、身体に負担がかからないような状態になっていく。これが妻が体験してきたことだと私自身は思っている。
不思議なようで不思議なことでもない。一つひとつ自分自身の内側に潜んでいるものを解きほぐしていくことで、それが人体の機能にも良い結果として現れてくるのだ。
自分を見つめるという作業は、地味で楽しい事ばかりではないけれど、体験できたことは何事にもかえがたい。今後もこのブログを通して、できる範囲でこれまでの日常をふり返りつつ、育児日記を書きつづっていこうと思う。
ここでは、妻のお産に焦点を当てて書き続けてきたけれど、お産の体験は本当に人それぞれだと思う。
妻の話では、妻よりも数時間前に破水して、入院してお産が次の日になった方や、無痛分娩を選択した方は、分娩室に入ってから実際に出産するまでに8時間以上かかったらしい。その話を聞いて、妊婦の方も旦那様も本当に大変だっただろうなと想像できるし、どれがすごくてすごくないと言う話でもない。
どんな体験であっても、きっと、その方の人生の何かにつながる神聖で貴重な体験なのだろうと、そんなふうに思えるのだ。
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